2026年1月8日、Re:Farmやまがたのメンバー圃場にて、さくらんぼの剪定講習会を開催しました。冬晴れのもと、雪の残る園地でメンバーが集まり、2026年産に向けた剪定技術の共有と実地指導を行いました。
2026年産さくらんぼをとりまく概況
今シーズンの剪定講習会は、2025年産で浮き彫りになった課題を踏まえ、例年以上に踏み込んだ内容となりました。
2025年産では、マメコバチの増殖不良による訪花昆虫の激減が大きな問題となり、「佐藤錦」を中心に結実不良が各地で発生しました。山形さくらんぼブランド力強化推進協議会の調査でも、結実が良好だった園地はミツバチやマメコバチの導入密度が高く、人工受粉を徹底していたことが明らかになっています。
また、近年の高温傾向は着色不良や日焼け果の増加を招いており、樹体の受光態勢や棚面管理の見直しが急務となっています。3月以降も高温予報が出されており、生育の前進化による凍霜害リスクへの備えも求められています。
2026年産の主な課題
- マメコバチの継続的な減少 → ミツバチの追加導入が必要
- 例年より小花数が少なく、「紅秀峰」は双子花が多い傾向
- 高温による着色不良・日焼け果対策
- 3月高温予報 → 生育前進による凍霜害リスク
- 土壌の乾燥 → 発芽前からのたっぷり灌水が必要
高温対策に応じた樹づくり
講習会では、近年の夏場の高温に対応するための剪定方針が重点的に指導されました。
高温下では、樹冠内部に過度な直射日光が当たると果実の日焼けや着色不良につながります。一方で、枝葉が込みすぎると通風が悪くなり、病害虫の発生リスクが高まります。今回の講習では、適度な受光と通風のバランスを両立させるため、主枝・亜主枝の配置を見直しながら、不要な徒長枝や重なり枝を整理する実践的な剪定手法が共有されました。
特に、棚面の枝の配置を適正に保つことで、夏場の高温時にも果実品質を維持できる樹体構造を目指す考え方が強調されました。
受粉樹を活かす剪定
もう一つの柱となったのが、受粉樹の機能を最大限に発揮させるための剪定です。
マメコバチの激減を受け、2026年産ではミツバチの追加導入(目標:20aに1群)と人工受粉の徹底(5分咲・満開時に必ず実施、悪天候時は追加でもう1回)が推奨されています。しかし、それ以前の土台として、園地内の受粉樹の割合を4割以上に保ち、品種数を増やすことが結実確保の鍵であることが調査データから示されています。
講習会では、受粉樹として配置された品種の花芽を意識的に残す剪定や、高接ぎ・切り枝の配置による短期的な受粉樹確保の手法についても実地で確認しました。
冬の現場から、夏の実りへ
剪定は、さくらんぼづくりの中でも最も基本的でありながら、収量と品質を大きく左右する作業です。一本一本の樹と向き合い、その年の課題に応じた判断を重ねることで、初夏の実りへとつなげていきます。
Re:Farmやまがたでは、こうした技術研修をメンバー間で定期的に開催し、互いの知見を共有しながら、2026年産のさくらんぼシーズンに向けて準備を進めています。